特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

ホーム > 専門研究委員会 > HISTワークショップ(2007-2011)

 

 

 

Workshop

- ワークショップ -

HISTでは例年,ヒューマンインタフェースシンポジウム(HIS)のプログラム中で「若手中心の」ワークショップを企画・開催しています.1997年関西大での開催を第一回目として、年を重ねる毎により多くの方に参加していただいています.

 

 ワークショップの記録

2012年: 九州大学

2011年: 仙台国際センター

2010年: 立命館大学

2009年: お茶の水女子大学

2008年: 大阪大学

2007年: 工学院大学

2006年: 倉敷アイビースクエア

2005年: 慶應大学SFC

2004年: 京都リサーチパーク

2003年: 国立オリンピック記念青少年総合センター

2002年: 北海道大学

2001年: 大阪大学

2000年: 工業技術院つくば研究センター

1999年: 大阪大学

1998年: 東京農工大

1997年: 関西大学

 


2011年: 仙台国際センター

「ネット飲み会しよう!―研究の場のコミュニケーションを考える―

(企画者:京都大学 青柳西蔵)

本WSでは、企業と大学からお一方ずつ、研究の場のコミュニケーションに関して発表していただき、その後会場の参加者の間で自らの所属する研究室や研究チーム等で行なっているコミュニケーションについて議論していただきました。 JR西日本安全研究所 藤野秀則様には、職場でのコミュニケーションの特徴についてお話いただきました。 また、東京工業大学 加藤史洋様には、skypeやパワーポイントを利用した遠隔発表により、研究室でのgoogleサービスの活用等についてお話いただきました。 その後の議論の時間は非常に活発なものになり、興味深い事例の紹介や意見が多数見られました。 以下で当日の議論のワークシートの内容およびアンケート結果をご覧になれます。

ワークシートまとめ
アンケートまとめ

 

また、当日はtwitterに専用のハッシュタグを設けました。 会場及び遠隔の参加者の間でtwitter上での議論も非常に活発なものになりました。

twitterまとめ

 


2010年: 立命館大学びわこ・くさつキャンパス

第1回 BADUI選手権 ~目指せ Bad UI Hunter!!~

(企画者:立命館大学 大槻麻衣)

[動画付レポートは↓のバナーをクリック!]

WS2010特設ページへ

 


[カチコチしたレポート]
本WSではBadなUIの事例を参考に,GoodなUIとは何かを考え,議論を通して学生および若手研究者の交流を図った.また,5名のプレゼンターにBADUIをテーマにした15分程度のプレゼンをして頂き,各発表に対してフロアからの拍手の大きさで最優秀BADUIハンターを決めた.
倉本先生(工繊大)からは「BADUIを見つける力がUIに向き合う第一歩である」という主張のもと,総論をお話頂き,見事最優秀賞を受賞された.小林先生(筑波技大)からは多目的トイレのUIを起点とし障害を持つ人のためのUIの問題を紹介頂いた.こうしたUIは見落とされがちで一旦スタイルが決まるとなかなか改善されることは無いため,もっと注目すべきだと感じた.明神先生(立命大)からは,更衣室の防犯ベルの設置位置という,女性ならではの視点からBADUIを紹介して頂いた.普段からBlogでBADUIを紹介している中村先生(京大)からは多数の事例を整理・分類して紹介して頂いた.デザイナの園山氏 (T-D-F) は「手間やコストを理由にUserのためのInterfaceを蔑ろにするその心こそがBADである」と熱い口調で主張されていたのが大変印象的であった.
本WSを通じ,自分と異なる視点からの知見を得,UIについて深く考えるきっかけとなった.素晴らしいご講演をして頂いたプレゼンター諸氏,聴講して頂いた方々にはこの場を借りてお礼申し上げる.
(参加者:約60名)

 


2009年:お茶の水女子大学

さぁ、みんなで考えよう!若手HI研究者のデザインする未来―研究内容からキャリアデザインまで

(企画者:豊橋技術科学大学 吉池佑太)

若手研究者のキャリアについて“みんなで考える”ための場を提供するという主旨で開催した。パネリストとして、珍しいキャリアの持ち主を3氏お招きし、現在までの経歴や体験談などを紹介して頂いた。

遠藤祐氏(株式会社ソニックウェア)からは、社会人ドクターになりながらも起業をされた経験談や、会社を経営する際には「博士号は営業に役立つ」といった意外なメリットなどが紹介された。藤野秀則氏(JR西日本安全研究所)からは、学生時代の大きな失敗や退職前の企業での経験などは、キャリアを積むには大変良いチャンスになったという大変ポジティブなお考えを紹介して頂いた。谷口和弘氏(東京大学大学院)からは、グライダーのインストラクターや高校教師を経て博士になろうと思い立ち、現在に至るまでのキャリアについて、非常に興味深い体験談交えてを紹介して頂いた。参加者からはパネリストに対して、キャリアの節目での考え方等についての質問が多くあり、実際の体験談や経験談などを交えての議論が行われた。

また、「“安定した職に落ち着く”か“期限付きの職でチャレンジする”かどちらが良いか」など、人生論に近い内容まで各立場での意見が飛び交い、議論が白熱した。

本WSは、若手にとってキャリアについての見識を広げるような刺激となり、大変有意義なものであったと思う。パネリスト諸氏、ご参加頂いた方々にはこの場を借りて感謝申し上げる。
(参加者数約20名)

WS2009の様子_WS3

 


ヒューマンインタフェースの未来を拓く異分野との対話・協同

(企画者:北陸先端科学技術大学院大学 杉原太郎,青山学院大学 鈴木聡)

本WSでは,対話の重要性と難しさについて,3名のパネリストから講演していただいた.

鈴木氏からは情報系研究者と心理学系研究者をつなぐ立場から,安藤氏からは企業と学術,デザイナーとマーケターを架橋する活動から,園山氏からはデザイナーとしてクライアント(技術者,経営者)にどう接するかを紹介していただいた.

上手く行かない理由として,互いが上から目線だと上手く行かない,バイアスが働いて自分の「正解」にあう知識だけを利用するといったものが挙げられた.これを乗り越えるために,「そもそも論」をする,知ったかぶりをしない,あえて相手の立場に立たないという工夫がなされていると述べられた.

講演後に,3人のパネリストから提示された内容を,深く掘り下げるべく質疑応答が行われた.会場からも,意見を吸い上げるために用いたコメントシートや挙手により質問が投げかけられ,議論が白熱した.全体としては,緊張感と和やかさの絶妙なバランスの中でWSが進行した.

WSのトランスクリプト(PDF,345KB)pdf

 

(参加者数約30名)

WS2009の様子_WS5

 


2008年:大阪大学

魅せましょう!私の研究 ~研究を10倍魅力的に伝える売り込み術を考える~

(企画者:大阪大学 櫻井智史)

産学連携やメディア進出など、研究をより発展させるためには研究機関と他分野との連携が必要不可欠と言えます。その際、いかに研究を「売り込む」べきなのか?本ワークショップでは、人を惹きつける秘訣や戦略をパネルディスカッションの形式で議論しました。

パネリストとして高橋信准教授(東北大学)、寺田努准教授(神戸大学)、柴田有三氏(NPO法人KGC)、林康恵氏(有限会社セクレタリアット)、中島啓氏(関西テレビ放送株式会社)を迎え、各氏が考える「売り込み」についてご講演頂きました。パネリスト各氏からは、内実のある重要な研究であることを大前提として、研究機関外にアピールするための方法や、メディアの立場から見た魅力的な研究の要素など、多岐にわたるポイントが指摘されました。さらに会場の参加者も交えて、研究本来の魅力とアピールの量とのバランス等について、活発な意見交換を行いました。

また今年度のワークショップでは、参加者の意見をワークショップの進行に反映させるため、参加者が利用可能なチャットシステムを会場に用意し、参加者の疑問やコメントをリアルタイムで議論のテーマとして盛り込み、議論を一層盛り上げることができました。短い時間でしたが、多くの研究者が関心を持てる有意義なディスカッションになりました。
(参加者数約65名)

 


2007年: 工学院大学

「女性研究者をまるはだか ~研究・恋愛・結婚・家庭」

(企画者:お茶の水女子大学 辻田眸)

女性研究者を増やそうと、近年さまざまな取り組みがなされています。ヒューマンインタフェースは理系でも比較的女性が多いように感じられますが、それでも、欧米の学会と比べると、国内会議で見かける女性研究者や学生の割合は、今なお少ないように思えます。女性研究者は稀有な存在であるため、触れ合う機会が少なく、実態は謎に包まれています・・・

そこで、HIST史上初、企画・司会・パネリストを全て女性がつとめた本年度のワークショップは、ヒューマンインタフェースの分野で第一線で活躍されている4名の女性パネリストをお招きし、ご自身のご研究や研究者としての経験談、キャリア形成、さらには結婚などのプライベートな話を交えながら、講演をして頂きました。パネリストの方々から、女性研究者・女子学生への貴重なメッセージを頂く一方、会場からは「女性であるがために損だと思ったことの有無」「夫に望むこと」「研究を続ける上で国や会社の施策の要望」などについて質問が出、素朴な疑問や普段は聞きづらい男性からの質問についても会場を交えた活発な議論が行われました。

このワークショップが、女性研究者への理解や働きやすい環境づくり、そして女性が研究者を目指すきっかけになれば、HISTとしてこんなに嬉しいことはありません。(参加者:82名)