MENU

ヒューマンインタフェースシンポジウム2019

特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

hi2011_sendai_logo.jpg

ヒューマンインタフェースシンポジウム2011

 

HI2011へご参加頂いた方へ

「お礼」                 

大会長 北村正晴(東北大学)

 HI2011は9月13-16日仙台国際センターで開催され、成功裏に終了することができました。ご参加頂いた方、協賛頂きました企業、組織の方に深く御礼を申し上げます。
 東日本大震災の影響が懸念され、当初は仙台での開催も断念せざるを得ないという状況でしたが、実行委員や理事会の熱意により開催にこぎ着けることができました。いろいろ不安材料がある中で500名を越える皆様にご参加頂きまして、その結果当初懸念していた赤字決算という事態はしっかりと回避できたことに、改めて謝意を表したいと思います。
 大会に参加された皆様が,なにがしかの「ポジティブ」な経験を得て帰られたのであれば大会長としては望外の喜びです.本大会の開催を可能にした現地委員会,理事会,そして学会員の皆様に深く感謝申し上げて結びの言葉といたします。 

ヒューマンインタフェースシンポジウム2011 論文集(DVD-ROM版)8000円
シンポジウム論文集をお求めの方は学会バックナンバーのページへ
http://www.his.gr.jp/office/sbacknumber.html

ヒューマンインタフェースシンポジウム2011のプログラム[PDF]

 

ヒューマンインタフェースシンポジウム2011の開催地・仙台の「今」

日時:2011年9月13日(火)~9月16日(金)
会場:仙台国際センター ※東北大学から変更となりました

協賛企業・団体:仙台観光コンベンション協会日本人間工学会青葉工学振興会

 

※情報保障(手話通訳)および託児所のご要望に関しては8月8日(月)までに、事務局へご連絡下さい。

 


 

Contents

 


大会長挨拶

ポジティブ!

kitamura.jpg

ノーベル化学賞を受賞された根岸栄一先生が、「永遠の楽観主義を持って研究する姿勢が大切だ」と若い世代への期待を語っておられることが先般報じられた。心からの共感を覚える発言である。研究者、技術者が目標達成への戦略を構築しそれを着実に実行するためには、その推進力としての強固な楽観主義すなわちポジティブ思考がぜひ必要と考える。

ではポジティブ思考で取り組むべき問題の内、特に重要なものはなにであろうか。国内外の状況に目を向ければ、実に多くの課題に関してネガティブな状況認識が氾濫しているように見える。このような事態に関連して、心理学者、文化人類学者でかつ異文化コミュニケーション研究の先駆者であるE. T. Hallの予見は示唆に富んでいる。彼はその著書 (Beyond Culture, ANCHOR BOOKS 1976) の中で、「今日の世界には2つの危機が存在する。その1は目に見える危機で、人口問題、環境問題等である。その2は、地球上に住む人間が、自分の周辺、関係組織、他の個人、集団などとの間で形成する関係のあり方(対立)である」と述べている。そして「危機その1については世界が広く認識しているが、危機その2についての関心はまだそれほど高いとは言えない。しかし危機その2の解決もその1と同様に重要な課題である」と続けている。

危機その2への言及は、現代社会が直面する困難の本質的要素のひとつがHuman-human Interactionにおける相克であることの指摘と言えよう。現代における相克はHallが上記指摘を行ったイデオロギー対立の時代よりもさらに多様化し先鋭化している。そのような今日において、Human InterfaceやHuman-human Interactionを研究領域とする本学会が果たすことができる役割が大きいことはもっと広く認識されてよいのではあるまいか。

本学会会員の皆様が、優れた研究開発能力とポジティブな思考を駆動力として、現代の重要課題に取り組み、新しい展望を切り拓くことを期待したい。そのひとつの機縁として、HI学会2011年度大会が機能することを、心から期待する次第である。

大会長 北村 正晴 (東北大学)


特別講演

POSITIVEに生きる!
加齢と障害への新しい視点! Live your life positively!

 

kawashimaryuta.jpg


handayasunobu.jpg

 

 

 

 

人間が立ち向かわなければならない二つの大きなネガティブなこと、「老い」と「障害」に対してポジティブな取り組みを通じて新たな視点を生み出していらっしゃる二人の先生に、それぞれの研究についてお話し頂きます。その後、鼎談という形式を取りお二人の思いを更に語って頂きます。


特別講演1 川島隆太 教授(東北大学)
Positiveに老いる
-スマートエイジング研究の展開-

川島隆太先生は皆さんご存じのように「脳トレ」で世界的なブームを巻き起こされた後、現在はSmart Aging InternationalResearch Center(SAIRC)を立ち上げ、老いを前向きに捉える研究を脳科学を中心にエンターテイメントも視野に入れて幅広く展開されています。本公演ではスマートエイジング研究の取り組みと今後の発展の可能性をPositiveに老いるという観点からお話し頂きます。


特別講演2 半田康延 教授(東北大学)
Positiveに障害に向き合う
-足漕ぎ車椅子による歩行障害の克服-

半田康延先生は疾患により歩行困難になった患者が、使わない下肢の機能低下を防いでかつMobilityを維持することができる足漕ぎ車椅子を開発されその実用化を進められています。足漕ぎ車椅子は単に歩行機能を補完するだけでなくリハビリテーション効果も実証されており、障害を持つ方の人間回復の強力な武器として期待されています。本講演では足漕ぎ車椅子の紹介を通じて障害に対してPositiveな視点での取り組みをご紹介頂きます。


鼎談

※鼎談とは三名による座談会のこと。古代中国の煮炊器具「鼎(かなえ)」の脚が三本あることからこう呼ばれる

「老い」と「障害」に対してPOSITIVEな取り組みをされているお二人の先生に、本HI2011大会長の北村正晴先生を加えて三人で鼎談という形式でお話を進めて頂きます。北村先生はとかくネガティブな面が強調されがちな原子力の分野でPOSITIVEな取り組みが結局は安全性の向上につながるという主張をされています。台本無しのガチンコトーク、展開が楽しみです!

 


シンポジウム講演募集

  • 発表形式と内容
    開催日:9月14・15・16日
    2つの方法から選択していただけます。いずれの場合も論文を提出していただき、DVD-ROM論文集に掲載します。

    ■一般発表(ロング)(オーラル:発表20分+質疑応答5分)
    一般発表(ショート)(オーラル:発表10分+質疑応答5分)
    新しい研究成果の報告や提案など。英語による発表も一般発表として受け付けます。
    ※論文枚数は一般(ロング)6、8、10ページ、一般(ショート)2、4ページ
     
    ■対話発表(デモ:発表80分、ポスター掲載+持込機材によるデモ)
    対話発表(ポスター:発表80分、ポスター掲載)
    対話形式による研究成果や経験の報告。実演やビデオによるデモンストレーションも歓迎します。
    ※論文枚数は対話発表(デモ、ポスター)2、4、6、8、10ページ
  • 発表申込
    HI2011シンポジウム講演申込は終了致しました。
  • 原稿執筆 手引き
    http://www.his.gr.jp/event/his2011_paper.html

 


 

シンポジウム講演参加費

  事前価格(9/6(火))(3) ※ 当日価格(9/7(水)以降) ※  
  発表と聴講 聴講 発表と聴講 聴講 Evening Session
学会員
協賛会員
13,000-(1)(2) 13,000-(2) 15,000-(1)(2) 15,000-(2) 4,000-
非会員 19,000-(1)(2) 19,000-(2) 22,000-(1)(2) 22,000-(2) 4,000-
学生学会員
協賛会員
13,000-(1)(2) 2,000-(2) 15,000-(1)(2) 2,000-(2) 4,000-
非会員学生 19,000-(1)(2) 7,000-(2) 22,000-(1)(2) 8,000-(2) 4,000-
資料のみ - 8,000-(4) - 8,000-(4) -

(1)複数発表の場合、件数分の参加費が必要です。
(2)参加費には、講習会・ワークショップ・DVD論文集代金が含まれております。
(3)事前価格は2011年9月6日(火)にお振り込み完了の方に限り適用となります。
(4)後日送付の場合は別途送料が必要となります。

 

※HI2011では、被災された皆様にもぜひ積極的に参加していただくべく、 以下の減免措置を実施することになりました。詳しくは事務局へご連絡下さい。
1.公的な罹災証明、被災証明に準じる被害があったと申し出た会員は参加費を半額にする。
注:罹災証明は家屋、被災証明は家財や車に対する証明。自己申告とする、確認書面は求めない。
2.開催地の宮城県および隣県(岩手、福島)の学生、および、1に該当する学生の聴講は無料にする。

 


参加費の振込先

郵便振替:01080-1-14009
口座名「ヒューマンインタフェースシンポジウム」

銀行振込:三菱東京UFJ銀行 西七条支店(ニシナナ ジョウシテン) 普通3566234
口座名「特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会」


大会スケジュール

  午前午後夕刻
9月13日(火)  

講習会
コース1:13:30~17:00
コース2:13:30~17:00
コース3:13:00~17:00
コース4:13:30~17:00
コース5:13:30~17:00

会場:小会議室1 《1F》
コース1:脳機能計測の基礎とHI研究への応用

会場:小会議室2 《1F》
コース2:ユーザ評価のための定量的・定性的調査の基礎

会場:白橿1 《3F》
コース3:ユーザエクスペリエンス研究の過去・現在・未来 - UX白書と今後

会場:白橿2 《3F》
コース4:売れるAppの作り方

会場:小会議室7 《3F》
コース5:人間とロボットの力学的相互作用に基づく作業・運動支援の実現

 

 

 

 ワークショップ 17:15~19:15

9月14日(水)

一般発表 9:00~10:20
交通・運転者支援1
知覚・認知1
インタフェースデザイン1
医療・福祉1

一般発表 10:30~12:05
交通・運転者支援2
知覚・認知2
インタフェースデザイン2
コミュニケーション支援1

一般発表 13:15~15:20
レジリエンス
知覚・認知3
インタフェースデザイン3
コミュニケーション支援2

一般発表 15:30~17:25
設計支援
生理
インタフェースデザイン4
コミュニケーション支援3

 
9月15日(木)

一般発表 9:00~11:00
入力方式・入力デバイス1
ユーザ行動モデル1
ユーザビリティ1
ヒューマンロボットインタラクション

一般発表 10:30~12:50
入力方式・入力デバイス2
ユーザ行動モデル2
ユーザビリティ2

 

対話発表 13:50~15:30
会場:展示・レセプションホール 桜  《2F》

 

特別講演 15:45-17:45
会場:大会議室「萩」  《2F》

イブニングセッション 18:00-20:00
会場:展示・レセプションホール 桜  《2F》

9月16日(金) 一般発表 9:00~10:20
医療・福祉2
高齢者1
環境デザイン

一般発表 10:30~12:10
医療・福祉3
高齢者2
身体的インタラクション

一般発表 13:10~14:30
芸術・エンタテイメント
インタラクションデザイン
感性・感覚

一般発表 14:40~16:20
協調作業
商品設計
学習・教育

 


 講習会

開催日:9月13日(火)13:30〜17:00(コース3のみ13:00開始)

(1) 脳機能計測の基礎とHI研究への応用
講師:杉浦 元亮(東北大学)、加納 慎一郎(東北工業大学)

近年の脳科学分野においては、脳機能計測技術の進歩・実験手法の高度化により、単一の認知活動に関与する脳内メカニズムを調べるだけではなく、より現実的な社会問題に関係する脳機能の解明や、計測信号の工学応用が盛んに行われるようになってきている。本講習では、社会脳科学・ブレイン・コンピュータ インタフェース(BCI)を専門とする二人の先生を講師にお招きし、脳機能計測の概説および具体的な研究事例を通じて、脳機能計測を効果的にHI研究に応用するために必要な知識について概説を行う。
1-1 機能的MRIの測定原理と実験課題の作成
1-2 社会神経科学研究の事例紹介
2-1 BCIに用いられる脳活動計測法の原理
2-2 BCI研究の事例紹介と将来の課題


(2) ユーザ評価のための定量的・定性的調査の基礎
講師:杉原 太郎(北陸先端科学技術大学院大学)

HI分野において中心的な研究者群は工学系であるが、その専門家として涵養される過程において、ユーザ評価法、その中でも特にリサーチデザインについて体系的に学ぶ機会はそう多くない。本講習会では、初学者のための導入と位置づけ、前半で工学系研究と社会科学系研究の考え方の違いに触れ、後半では定量調査と定性的調査の各々の特徴について概説する。講師は、工学系出身でありながら、社会科学の研究に関わることになった経験を有する。その経験を生かし、特に工学系研究者が陥りやすい落とし穴について概説することに重点を置く。


(3) ユーザエクスペリエンス研究の過去・現在・未来 - UX白書と今後
講師:黒須 正明(放送大学)

現在、ユーザエクスペリエンスに関しては様々な見解が提示されており、関係者の間で意見の一致を見ていない。そのため、2010.9にドイツのダーグシュトゥールでワークショップが開催され、その結果が2011.2に白書として公開された。まだ十分に整理されていない面もあるが、消費者とユーザの関係、実用経験と感性経験、短期的利用と長期的利用などについて一定の成果が得られたと考えられる。今回は、白書の内容とそれに対する講演者の解釈を中心に解説し、今後の方向性を議論したい。


(4) 売れるAppの作り方
講師:渋谷 正徳、高山 恭介

本講習会では、iPhoneのベストセラーAppの作者二名を講師としてお招きして、売れるAppは何が違うのかを、インタフェースや作り込みのアイディアを中心にお話し頂きます。
一人目の講師渋谷氏は、個人で開発を行いながらこれまで開発したappの全てがAppStoreの上位にランキングされる気鋭のApp作者です。iPhone上でのお金の管理ではこれしかないと言っても過言ではないベストセラー「支出管理」、リマンダーとして非常に使い安い「次にすること」、既存の連絡先の不満点を解消し大人気の「連絡先+」。これらが渋谷氏の開発したAppです。これらのAppの使い易さは渋谷氏のこだわりのインタフェース設計によるもので、これが人気に秘密となっています。
二人目の講師高山氏は、電子書籍を読むためのアプリケーション「SkyBook」や「ダイヤモンドブックス」の開発に携わっています。SkyBookはダイヤモンド社より提供中の電子書籍ビューア DReader に採用されています。また、ダイヤモンドブックスは、『もしドラ』や『適当日記』などのベストセラー電子書籍を次々と出してきたダイヤモンド社による新機能満載の便利なストア型アプリで、単なる電子ブックの枠を越えた読書体験を提供しています。
本講習では、お二人の講師にこれらベストセラーAppと新型電子書籍の開発の経緯、インタフェース設計のポリシーをお話頂きます。iPhone等のスマートフォンでは、小さい画面、タッチによる操作など、従来のコンピュータとは異なる点が多く、スマートフォンに最適化したインタフェースが必要です。iPhone用アプリケーションの開発販売経験を元に、市場で受け入れられるアプリケーションを作るための企画、開発に関する考え方や、インタフェースのポリシーを説明します。


 (5) 人間とロボットの力学的相互作用に基づく作業・運動支援の実現
講師:平田 泰久(東北大学)

ロボットと一言で言ってもその用途・形態は様々あるが、本講習会では特に人間とロボットが物理的な接触を伴い、それらの相互作用に基づいて作業の支援や運動の支援、身体の補助などを行うロボットシステムを紹介する。人間と力学的な相互作用を行うロボットには安全性の観点から解決すべき課題が多く、また、安全を確保したうえでの操作性の向上が求められる。ここでは、高い安全性と操作性をどのようにして実現するのかについて、いくつかの事例を紹介しながら解説を行うとともに、実際に我々が安全性を重視して開発したモータを一切使わずその運動を制御するパッシブ型歩行支援機のデモンストレーションを行う予定である。


ワークショップ

2011年9月13日(火)17:15〜

WS1 「ともに語り合う学会の未来」

企画:ヒューマンインタフェース学会 事業・企画委員会(企画小委員会)

今年、学会は設立より12年目となりました。皆様からのご支援に支えられ、確実に歩みを進めることのできた12年であったと考えています。この12年間の歩みを受け、今後の学会をどうするのか、学術団体として世の中の変化などにどのように対応して行くのか、同じく学術団体として世の中からの期待にどう応えるのか、そのような課題を考え、取り組むべき時期を迎えたとも言えます。このような学会の将来像やあるべき姿などを検討するために、昨年度、事業・企画委員会内部に企画小委員会が設けられました。この企画小委員会では、学会役員を経験された方々を中心として、中長期的な学会の将来像やその将来像を実現するための戦略的な方策等についての議論を行っています。そこで、今回、中長期的な学会像をシンポジウムご参加者の皆様と共に考え、議論するべく、企画小委員会のメンバーを囲む自由な座談の場を設けます。これまでの、そしてこれからの学会への熱き思いを語り合うことで、自ずと未来が見えてくると思います。未来を築くのは皆さんです。ともに語り合いましょう。

 

コーディネータ:渡辺 富夫(岡山県立大、企画小委員会委員長)
参加予定者(企画小委員会委員)
市川 熹(早稲田大学)
椹木 哲夫(京都大学)
安村 通晃(慶応義塾大学)
仲谷 善雄(立命館大学)

 

WS2 「ネット飲み会しよう!―研究の場のコミュニケーションを考える―」

企画:HIST

研究をすすめる上では、そのための環境を整えることも重要です。チーム運営上の各種制度の策定、日々のミーティングの進め方といったフォーマルな事項に対する工夫はもちろん、「飲み会」のようなインフォーマルなコミュニケーションなど、様々な日常の工夫が「研究の場」を構成し、研究活動に大きな影響を及ぼすのではないでしょうか?例えばSkypeやWikiなどの既存システムの活用や、ビブリオバトルのようなゼミのやり方など、様々な工夫があると思います。また、本学会にはコミュニケーションに関連する研究をされている方も多く、独自のツールを利用されている例もあるのではないでしょうか。しかし,これらをグループ外と共有する機会は多くありません。本企画では、プレゼンターをお招きし、それぞれの研究室やチームにおける研究の場のデザインの事例、特にコミュニケーションの方法について紹介して頂きまず、また、このテーマについて、会場内でも知識を共有し、また未来のツールの展望について話し合う場を設けたいと思います。こうした交流は今後自らの研究環境をつくっていく若手のみならず、多くの研究者の方々にとって有意義なものになると期待しています。プレゼンターなど、追加情報はHIST公式サイトにてお知らせ予定です。

 

司会:青柳 西蔵(京都大学)
関連情報:(HISTのこれまでの活動もこちら)HIST公式サイト  http://sig.his.gr.jp/hist/

 

WS3 「「助ける」ためのコミュニケーションインタフェース」

企画:コミュニケーション支援専門研究委員会(SIGCE)

震災を通して、私たちは人と人がつながり、協力することの大切さを強く意識するようになりました。このことは、個人として何ができるのかということではなく、コミュニティとして何ができるのかという、私たちが忘れかけていた重要な問題を突きつけられているように思えます。コミュニケーション支援専門究委員会(SIGCE)では、人と人のかかわりを支援し、拡げるヒューマンインタフェース技術の立場から、今回、「助ける」という行為をどのように扱うべきか、多面的に共考し、議論する機会を設けたく、本ワークショップを企画しました。近年の情報技術の進歩は、「助ける」という行為を多様化させました。例えば、TwitterやSNSは、人を直接助けるのではなく、人が人を助けることを助けるための技術といえます。本ワークショップでは、様々な研究分野の若手研究者が議論するなかで、新鮮なアイデア、実は大切なことなど、コミュニケーションインタフェースの次の一歩を踏み出すきっかけを生み出すことができればと期待しています。今、私たちを取り巻くコミュニケーションの場は多岐にわたります。何か、新しいことに気づかされるワークショップとするためにも、コミュニケーションに興味のある方に限らず、多くの皆様のご参加をお待ちしております。

 

登壇者:小森 政嗣(大阪電通大)
清成 透子(青山学院大)
小松 孝徳(信州大)
武藤 剛(青山学院大)

 

WS4 「災害看護とヒューマンインタフェース」

企画:ヒューマンインタフェース学会・看護用具・用品開発に関わる専門研究委員会 (SIG-HC)

東日本大震災が発生して、災害看護に再び注目が集まっている。本セッションでは、今回の様な大規模地震の様な災害下での看護の課題を明確にし、課題を明確にするだけでなくケア力を高めるために必要とされる用具・用品やそのヒューマンインタフェースの向上策について議論する。具体的には、一線で活躍する看護師で被災地ボランティアに参加した方に現状報告と課題提起をして頂き、後半はその課題克服に向けた用具・用品とそのヒューマンインタフェースの向上策について検討する、広い視点からの議論が大事な分野ゆえ、ヒューマンインタフェースに関わる様々な方や医療看護従事者のご参加を期待している。

 

コーディネイター:西山 里利(慶應義塾大学)
パネリスト:関口 敏彰(箱根町保健師)
又吉 慧(済生会横浜市東部病院看護師)
西山 敏樹(慶應義塾大学)
他数名の参加について調整中

 

 

WS5 「HIの教育3rd」

企画:インタラクションのデザインと評価専門研究会(SIGDE)

学術としてのHI領域の発展や、その応用である製品類、サービス類の実現、進化のためには、研究者、技術者を如何に育てるかが重要な課題となっています。この課題に応えるための取り組みは学会の重要な使命であります。この背景、目的の下、HI学会では、2008年度、2011年度各ヒューマンインタフェースシンポジウムにおいて「HIの教育」ワークショップ(WS)を開催いたしました。今回、引き続いてHIの教育をテーマとしたWSを表記専門研究委員会(SIG)の主催にて執り行います。
研究者、技術者の育成、教育では、その方法論が重要です。しかし、HIは所謂学際であり、その関連する学術領域が非常に広範なため、また、比較的若い領域であるために、HIそのものの学問としての体系化や、何を学問的基礎として其処から応用に至る道筋をどのようにするかなどの方法論が、十分に確立しているとは考えられません。また、教育の実際においても、そのカリキュラムやシラバスは如何にあるべきか、どのように作るべきか、学際として広範な関連領域の何処を絞込み、何れを重点化するのかなどは手探りの試行が続いているものと考えています。あるいは、教育を受ける側においても、どのように教われば良いのかについて、疑問や躊躇いなどもあるように受け止めています。本WSは、以上のような論点、要点についての認識や議論を深めることを目的に開催いたします。
大学等の教育機関所属の方のみならず、学問としてのHIの体系化に興味や関心のある研究機関や企業に所属の研究者や技術者の方、HIという学問を修めたいが、その全容について漠とした疑問がある学生の方、このような方々のご参加を期待しています。

 

コーディネイター:杉原 敏昭(リコー)・加藤 直樹(東京学芸大学)


パネル討論会

2011年9月15日(木)11:10〜12:50

災害時のコミュニケーション支援

概要
東日本大震災では、新たなSNSやWebサービスが注目されたり、被災地での情報収集・提供の課題が指摘されるなど、コミュニケーションツールがクローズアップされた。本パネルではその実態を検証するとともに、課題を共有する。
目的・趣旨
2011年3月11日に発生した東日本大震災では、自治体防災情報システムや携帯電話を含む従来からの情報系各種システムの脆弱さが露呈するとともに、Skypeなどの新たなメディアが被災地で効果があったとされる。またツイッターやフェイスブックなどのSNSは、東京などの周辺地域では情報共有に大きな役割を果たし、新たなメディアとして評価されるとともに、肝心の被災地中心部では利用できなかったり、デマなどの発生・拡大源になるなどの課題も明らかになった。Googleを始めとするWebサービスプロバイダーは、パーソンファインダー、思い出の写真保存プロジェクト、地図をベースとする情報共有サービスなどの新規サービスを短時間で立ち上げて提供し、新たな防災インフラとしての有効性を示した。このように新たな動きが数多く現れた状況を整理し、ヒューマンインタフェースの観点から、「どのようなメディアが」「誰にとって」「どのように」「効果があったのか」「課題は何か」について議論する。
なお、議論の発散を避けるために、地震・津波に焦点を当てるものとし、原発事故についてはスコープ外としたい。
パネリスト:仲谷 善雄(立命館大学)
高橋 信(東北大学)
伊藤 篤(KDDI)
井形 伸之(富士通研究所)
山田 肇(東洋大学)

協賛学会・団体

ウェアラブル環境情報ネット推進機構 映像情報メディア学会
応用物理学会 神奈川科学技術アカデミー
教育システム情報学会 計測自動制御学会
国際複合医工学会 国際ユニヴァーサルデザイン協議会
システム制御情報学会 自動車技術会
情報処理学会 照明学会
人工知能学会 シンビオ社会研究会
精密工学会 電気学会
電子情報通信学会 日本VR医学会
日本化学会 日本感性工学会
日本機械学会 日本建築学会
日本原子力学会 日本航空宇宙学会
日本手話学会 日本生活支援工学会
日本生体医工学会 日本ソフトウェア科学会
日本知能情報ファジィ学会 日本人間工学会
日本認知科学会 日本バーチャルリアリティ学会
日本リハビリテーション医学会 日本リハビリテーション工学協会
日本ロボット学会 バイオメカニズム学会
モバイル学会

実行委員

大会長  北村 正晴(東北大学)
副大会長  竹田 仰(九州大学)
幹事  高橋 信(東北大学) 狩川 大輔(東北大学)
企画  吉澤 誠(東北大学) 田中 久弥(工学院大学)
講習会  北村 喜文(東北大学) 浅野 陽子(NTT サイバーソリューション研究所)
   伊藤 潤(ソニー) 三浦 直樹(東北工業大学)
   山田 光穗(東海大学)
デザイン  小林 郁央(オーバルプラン)
プログラム  藤田 欣也(東京農工大学) 青木 良輔(NTT サイバーソリューション研究所)
   井野 秀一(産業技術総合研究所) 小野 哲雄(北海道大学)
   広田 光一(東京大学) 福本 雅朗(NTTドコモ)
   綿貫 啓子(シャープ)
展示  嵯峨 智(東北大学) 河野 純大(筑波技術大学)
会計  伊藤 潤(ソニー) 小林 真(筑波技術大学)
会場・技術 伊賀 聡一郎(リコー) 大町 真一郎(東北大学)
   河野 純大(筑波技術大学) 小林 真(筑波技術大学)
   昆陽 雅司(東北大学) 塩野目 剛亮(東北大学)
   高嶋 和毅(東北大学) 田中 久弥(工学院大学)
  田中 貴紘(東京農工大学) 渡辺 哲也(新潟大学)
WEB  倉本 到(京都工芸繊維大学)

問合せ先

ヒューマンインタフェース学会事務局
〒600-8815
京都市下京区中堂寺粟田町93番地
京都リサーチパーク6号館 304号
TEL:075-315-8475 / 075-326-1331
FAX:075-326-1332
E-mail:HISのメールアドレスです
URL:http://www.his.gr.jp


関連リンク

HIS2010のロゴHI2010 HISのロゴ学会ホーム

Copyright © ヒューマンインタフェース学会 All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.