特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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会長挨拶


前例の踏襲から改革へ
Change! Yes, we can.

ヒューマンインタフェース学会会長 土井 美和子

ヒューマンインタフェース学会会長 土井 美和子

10周年を迎えたHI学会の会長を、2010年3月3日に早稲田大学で開催されたHI学会総会にて、椹木前会長より引き継ぎました。

昨年巻頭言に書いたように、HI学会の魅力は「顔が見える」ことです。この魅力にひかれて、次々と若手が参加し、活発に議論し、様々なアイディアが生まれるようにし続けるようにすることが、会長の役割と考えています。

創立以来、10年間成長し続けてきたHI学会ですが、いくつかの問題がでてきています。理事会や各委員会のメンバは、任期がくれば交代します。交代した当初は右も左もわからないので、とりあえず前例にならっておくのが、無難です。しかし、これを10年続けていると、気づかぬうちに、前例の踏襲では、社会環境などの変化に対応できなくなっている訳です。会費の未収金が財務をひっ迫させ、それをヒューマンインタフェースシンポジウムの収入で支えるといういびつな構造になっています。ヒューマンインタフェースの知見を迅速に情報発信するというポリシーであったヒューマンインタフェース学会論文誌では、査読者の顔が編集委員から見えなくなり、採択が非常に厳しくなりすぎています。

このような問題のうち、いくつかは、すでに改革がなされています。一つは研究会の運営で、もう一つが、ウェブページの改革です。

研究会の運営をおこなう研究会運営委員会と、研究会や研究談話会と呼ばれていていたイベントが研究会(A)(B)(C)として整理され、2010年 1月より運営をしています。さらに、研究報告集の完全電子化も実現します。電子化委員会でも長年の懸案であったHI学会のウェブサイトのリニューアルが実現されます。

行われた改革については、ウェブサイトには掲載されていますが、残念ながら、総会での21年度事業報告には多くが語られていません。

また、電子化対応はいまや避けることができません。これに伴い、個人情報保護という観点で、学会刊行物での扱いも検討が必要となります。学会毎に研究会報告の公開ポリシーが異なっており、共催の覚書なども見直しが必要となります。つまり、社会環境の変化により、前例通りに活動していても、法令順守などで問題が出てくる可能性が高くなってきています。

ボランティアで運営される学会の宿命ではありますが、任期を終えた理事が交代し、過去の経緯を知る方がいなくなると、どのような課題があって、改革がなされたのか、その改革効果の検証といった、PDCA(Plan, Do, Check, Action)サイクルを回すのが、困難です。

そこで、次の10年に向けて、まず問題を洗い出し、問題毎に担務の委員会を決め、対策案策定と、実行、効果検証までをフォローするよう、理事会全員で継続的に、情報共有をはかれるようにしたいと思います。適切な委員会がない場合は、新たな担当理事の策定も含まれます。もちろん、このような活動は役員の任期内では終了しないので、事業報告および次年度の事業計画はもちろん、きちんと委員会毎に引き次いでいくことが重要です。

このような情報共有とPDCAサイクルがまわるようにするために、理事会以外に、会長・副会長・総務理事・財務理事と事務局からなる総務財務委員会を開催します。物理的に集まるのは、大変なので、遠隔会議のツールを使うなどして、効率的に進めていきたいと存じます。

自己実現ができるとして、HI学会に、次々と若い会員が、研究発表はもとより、役員として学会運営にも積極的に活動していただいているという、HI学会の10年後の成人の姿を夢見ています。皆さまのご支援とご協力をお願いします。

 

過去の会長挨拶

「ヒューマンインタフェース学会の発足に際して」
ヒューマンインタフェース学会初代会長 井上 紘一
(1999年度~2002年度)
「ヒューマンインタフェースの益々の発展を祈念して」
ヒューマンインタフェース学会2代目会長 吉川 榮和
(2002年度~2004年度)
「ヒューマンインタフェース学会のさらなる発展を目指して」
ヒューマンインタフェース学会3代目会長 西田 正吾
(2004年度~2006年度)
「ヒューマンインタフェース学の体系化を目指して」
ヒューマンインタフェース学会4代目会長 渡辺 富夫
(2006年度~2008年度)
「ヒューマンインタフェースの革新による新社会の創生」
ヒューマンインタフェース学会5代目会長 椹木 哲夫
(2008年度~2010年度)