特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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投稿案内

論文誌特集
「幸せに年を重ねることを支えるHIとスパイラルアップでの改善」への論文投稿のご案内
(2017年2月発行予定)

 総人口が減少する中で75歳以上人口の割合は上昇を続け、2060年には4人に1人が75歳以上になると推計されています。長寿であることは喜ばしいことですが、75歳以上になると要介護の認定を受ける人の割合が大きく増えることが知られており、自立して健康で幸せな生活を送ることができる期間を延ばすことが、本人にとっても社会にとっても重要な課題となっています。しかしながら、健康寿命と平均寿命の差で定義される「不健康な期間」は、2001~2010年の10年間で短くなっておらず、急増する要介護者を支える環境の整備も追いついていないため、多くの人が9~13年の間、不自由を感じながら生活しています。より長い期間、自立した生活を送るための効果的な方法・仕組み・改善しながら運用する方法の研究開発が危急の課題となっているのです。特にHIは生活に必要な情報を得る際の最初の入り口になることが多いため、社会と高齢者のニーズに合わせて改善を続ける必要があります。
 本特集号では、高齢になっても健康で幸せであり続けることにHIが貢献する論文、新しいHIのデザインを必要としている現場の課題をわかりやすく説明する論文を募集します。加齢と高齢化に関する学際的な学問分野であるジェロントロジーには、医学、理工学、法学、経済学、社会学、心 理学など多くの分野が含まれるため、本特集号でも多様な切り口の論文を募集します。テーマの例として、以下のようなものが考えられますが、その範囲はこれらに限らず広く募集します。
  • 高齢者にとってわかりやすいHI、研究成果を利用するユーザの行動観察・行動計測・評価の結果、スパイラルアップで改善しながらの運用を実現するための効果的な方法など。
  • 高齢になっても元気で幸せであり続けられることに長期間貢献している研究成果や地域社会の研究のサーベイでHIの役割について議論している論文。
  • 高齢者と共に活動をする団体や自治体からのHIに関係する提言や、今後、力を入れて取り組むべき重要な課題の提言で、学会誌読者が納得できるよう客観的な説明があるもの。
 理工学分野の研究者のみならず人文社会系の研究者や高齢者を支援する現場で活躍されている方々からの投稿も歓迎します。より多くの人がより良く年を重ねられるようにすることに貢献する論文、HI研究者の支援を必要としている課題の投稿をお待ちしています。本特集号が高齢社会における課題と解決方法を共有するための一助となり、社会に貢献できることを願っております。

論文誌編集委員会

論文投稿締切日

2016年8月21日(日) 必着(8月21日に延長しております)

特集号編集委員

 井野 秀一(産業技術総合研究所)
◎今井 朝子(フリーランス)
 坂本 隆(産業技術総合研究所)
 関根 千佳(同志社大学)
○土井 幸輝(国立特別支援教育総合研究所)
 廣瀬 通孝(東京大学)
○水戸部 一孝(秋田大学)
 (50音順 ◎印は編集委員長、○印は副委員長)