特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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会長挨拶


ヒューマンインタフェース学会のさらなる発展を目指して

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ヒューマンインタフェース学会会長 西田 正吾

 

本年3月2日より、第2代会長の吉川榮和先生の後を受けましてヒューマンインタフェース学会の会長に就任いたしました。もとより微力ではございます が、新役員の方々のご協力のもとで本学会の発展のために精一杯務めさせていただきたいと思っておりますので、どうかよろしくご支援のほどをお願い申し上げ ます。

思い起こすと早いもので、初代会長の井上紘一先生を中心に設立総会を開催してヒューマンインタフェース学会が発足してから5年が過ぎました。その 間、学会としての体制も整い、会員も1000人を優に越え、人間の成長でいえば幼年期から青年期に入りつつある状況ではないかと思われます。ここまで来る ことができましたのも、準備期を含め御尽力頂いた役員、各委員会委員、会員各位、事務局の御支援の賜物と厚く御礼申し上げます。

実は、5年前の設立総会に関して今でも強く印象に残っている言葉が2つあります。1つは、井上先生が設立の趣旨の中で述べられた「21世紀は人の世 紀、その要となる技術はヒューマンインタフェース」という言葉です。まさに時代は、この言葉の通り動いているのではないでしょうか?科学技術の重点4分野 のうち、情報通信においては、次世代ヒューマンインタフェース技術が重点項目として取り上げられておりますし、また感性、ゆとり、安心安全と新しく出てく るキーワードはすべて本学会に関連するものとなっています。もう一つの言葉は、設立記念講演で安西祐一郎先生が言われた「ヒューマンインタフェースは、人 のためになる、本格的な技術としてきちんとしている、そのどちらが欠けてもものにならない。本格的なサイエンスと技術の育成をお願いしたい。」という言葉 です。この点についての評価は非常に難しいのですが、学会活動を行う上で常にこの言葉を反芻することが学会の今後の発展につながるように思います。「初心 忘るべからず」と言いますが、この2つの言葉は、本学会の原点につながる重みのある言葉として、しっかりと受け止めていきたいと考えております。

今後の学会のさらなる発展に関しては、3月2日の総会の時にも申し上げましたが、私自身は「継承」と「進化」の2点が重要ではないかと考えます。継 承というのは、部会時代も含め、歴代の会長、役員、会員諸兄が築いてこられた「本学会の良い点」を再確認するとともに、それを継承したいということです。 一方、進化というのは、時代の変遷に合わせた「新しい試み」を常に取り入れていく必要があるということです。

継承という観点から見た時の、本学会の良い点ですが、例えば「会員相互の顔が見えること」「本学会の最大のイベントであるHIシンポジウムが魅力的 で、会員の半数近くの方が参加されること」「理事が若く、自由な雰囲気で積極的に新規企画を進めていただけたこと」などが上げられます。これらについて は、今後とも本学会のカルチャーとして継承していきたいと思います。

一方、進化という観点については、私の任期中に特に「法人化」「学会活動を通じた研究の活性化」「若手の活動支援」について積極的に取り組みたいと考えています。

まず、「法人化」ですが、ここ数年、社団法人化の可能性を検討してきましたが、法人のカテゴリーが広がったことをふまえ、NPO法人も対象として検 討を進めて行きたいと考えております。この点については、将来・企画担当の中川副会長、土井理事にその利害得失を御検討いただいた上で、理事会としての結 論を出し、いずれ総会に提案させていただきたいと思っております。

次に、「学会活動を通じた研究の活性化」ですが、これについては、経済情勢はかなり上向きになっているものの、企業における研究部門のリストラ、国 立大学の法人化に伴う雑務の増大など、日本の研究部門になんとなく閉塞感が漂っているのが問題のように思います。このような時代こそ、学会をベースにした 研究活動の活性化をめざすことができればと考える次第です。学会を通じて、「面白い研究を皆でほめる」「楽しい研究を共にエンジョイする」「役に立つ研究 成果を共に利用する」「元気の出る研究に皆で参加する」ことができればと思います。論文誌担当の岡田理事が推進しておられるプロスペクティブ研究論文や研 究会担当の旭理事がご提案されている研究賞(仮称)など活性化につながる活動の積極的なご提案を是非お願いいたします。

3番目は、「若手の活動支援」ですが、私は学会を含め、あらゆる組織の将来は若手の活動にかかっていると考えています。本学会には、従来より若手の 会があって、特にシンポジウムを中心に積極的な活動をしていただいていますが、種々の側面で若い会員の方々のご意見をとりいれて、新しい試みを積極的に 行っていくことが本学会のこれからの発展のための鍵になるものと思われます。是非、若手会員の方々の積極的なご発言とご協力をお願い申し上げます。

末尾になりましたが、会員の皆様の益々のご発展とご健勝を祈念して、就任のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。


過去の会長挨拶

「ヒューマンインタフェース学会の発足に際して」
ヒューマンインタフェース学会初代会長 井上 紘一
(1999年度~2002年度)
「ヒューマンインタフェースの益々の発展を祈念して」
ヒューマンインタフェース学会2代目会長 吉川 榮和
(2002年度~2004年度)