特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

ホーム > 学会誌 > 2002年度会誌委員長挨拶

 

会誌委員会委員長の挨拶

takemura_face.jpg

会誌委員会 今年度の取り組みについて

会誌委員会委員長 竹村 治雄

 

  前任の宮里理事より会誌委員会委員長を引き継ぎました。会誌委員会も新しい顔ぶれを迎えて新年度をスタートいたしました。既に学会誌も4巻目を迎えましたが、会誌委員会委員一同、より充実した会誌の発行を目指して努力する所存ですので、宜しくお願いいたします。

  先般、新委員での委員会を開催し、年間の発行スケジュール及び記事構成の確認を致しました。まだ、結成されてから4年目の学会ですので失敗を恐れず積極的にいろいろチャレンジすることで、今年の目標である「紙面の充実と会誌発行業務の電子化による効率化」を図っていきたいと思います。以下、その内容について簡単にご紹介します。

  まず、紙面の充実については、従来の内容に加えて、特集記事の企画を予定しています。これは、同一テーマあるいはトピックについて4、5名の執筆者を選定し30ページ程度の分量の記事をまとめて掲載するものです。論文誌には毎回論文特集が掲載されていますが、同様に会誌にも特集記事を企画することで、毎号の記事にまとまりが生じると思います。掲載は次号からを予定していますのでご期待ください。

  次に、電子化による効率化については、現在既に電子化されている会誌編集のプロセスだけでなく、原稿依頼、原稿受付、著者校正、編集担当委員校正のプロセスまでWWWで行えるシステムを構築することを検討しています。これにより、従来の紙ベースあるいはメールベースのプロセスより効率的な編集が行えるようになります。さらに、各ステップを連携させることで編集の進捗情況を編集担当者がいつでも確認できるようになります。また、印刷された学会誌の電子版を将来WWWにて電子的に公開するための諸規定を会誌委員会で検討し制定しています。

  さて、学会誌は、論文誌が高度な専門性の高い論文を取り扱うのに対して、専門性を保ちながらも平易な解説や入門者向けの記事を掲載することも重要な使命と考えます。これらの記事は、新入会者、特に学生会員や企業のフレッシュマンに参考になることでしょう。一方、ヒューマンインタフェースの分野は、目覚しい技術進歩の影響を受けるために、一度掲載した内容でも数年の後には新しい解説が必要となる分野であります。このため、ある程度同じような記事が数年毎に繰り返すのはしかたがないのかもしれませんが、できるだけそのような繰り返しを避けるためにも、会員に対する学会誌のバックナンバーのWWW上での公開を検討することは必要であり、今後調整すべきだと考えています。

  IEEEやACMなどの学会がDigital Libraryのサービスを強化しています。これらの学会では、学会誌の購読そのものを印刷媒体と電子媒体の選択もできるなど、読者の多様なニーズに対応しています。電子化は、規模の大きい学会ほどそのメリットが大きく、小規模学会には電子化のための機器の管理体制等、実現上の課題が多くあります。しかし、小さい学会ならではの特色を活かした電子化の方法を模索し、大学会には無い魅力ある会誌としてゆくことが大事ではないでしょうか。どうぞ学会誌の電子化についてもご意見をお寄せください。

  最後に、ヒューマンインタフェースの分野は内容が多岐にわたるため、会誌記事の企画にも多くの会員のご意見やご協力をいただきたいと考えています。この点についても体制を整えていきたいと思いますので、どうか宜しくお願いいたします。