特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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2020年度通常総会、学会賞授与式開催報告

[案内]
会長 下田 宏
開催日 2020年3月6日(金)
時間 3月6日(金)14:00~15:25
概要

拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
日頃より本学会の活動にご高配賜り、誠にありがとうございます。
さて、本学会の2020年度通常総会を以下の要領にて開催致しますのでご案内申し上げます。

総会に引き続いて、ヒューマンインタフェース学会賞(論文賞、学術奨励賞、研究会賞)の授与式ならびに特別講演も開催されますので、会員の皆様には奮ってご出席下さいますようお願いいたします。 敬具

 

【2月24日追記】会場および移動経路での感染防止のため、2020年度の総会は会場での参加に加えて遠隔でのオンライン参加を試行することにしました(遠隔参加は通常総会のみで、特別講演会にはご参加いただけません)。お手数ですが,遠隔参加をご希望の正会員の皆様は、3月2日までに遠隔参加登録フォームからご登録をお願いします。


【2月26日追記】会場および移動経路での感染防止のため、2020年度の総会は遠隔開催とし、特別講演会も中止とさせていただきます(会場においでいただいても、役員以外の皆様はご参加いただけません)。お手数ですが,遠隔参加をご希望の正会員の皆様は、3月2日までに遠隔参加登録フォームからご登録をお願いします。

会場 遠隔開催(同志社大学 東京オフィスから中継)
会場住所等 〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目7番19号京橋イーストビル3階
交通 JR 東京駅 八重洲南口 徒歩6分
東京メトロ銀座線 京橋駅 6番出口 徒歩1分
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅 7番出口 徒歩5分
交通URL https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/access/tokyo_o.html
次第
14:00~15:25 通常総会
1. 開会の辞
2. 会長挨拶
3. 2019年度事業及び会務報告
4. 2019年度収支決算報告
5. 2019年度監査報告
6. 規程類の新設および変更の報告
7. 2020年度役員選任の審議
8. 2020年度評議員選任の報告
9. 新会長挨拶
10. 2020年度事業計画の提案と審議
11. 2020年度収支予算の提案と審議
12. その他
13. 質疑
14. 閉会の辞
学会賞(論文賞、学術奨励賞、研究会賞)授与式
15:40~16:40

中止 (2月26日決定)

 特別講演会
「VRのこれまでとこれから」

東京大学 廣瀬 通孝 氏

17:30~

中止

懇親会(有料:事前申込制)
東京駅八重洲口 ビストロカツキ 京橋店
https://bistro-katsuki.owst.jp/
参加費:3,000円
※参加をご希望の方は事務局:his-secretariat[@]his.gr.jpへ
2月21日(金)までにご連絡下さい。


[議事録]
議長 下田 会長
進行 小林 総務担当理事
作成 石井(裕) 総務担当理事
内容

特定非営利活動法人ヒューマンインタフェース学会の2020年度通常総会が3月6日(金)に同志社大学で開催された。新コロナウイルスの影響により、Zoomを用いたオンライン開催として実施された。

最初に下田会長より、社員数(2020年3月6日現在、正会員および一般会員の合計898名)の10分の1以上(総会現地出席者13名、委任状153名、合計166名)の出席者により会議が成立したとの報告があり(定款第28条に基づく)、開会が宣言された。

以下に総会の内容を報告する。

  1. 会長挨拶
    下田会長より「この2年間において、新しい取り組みとして学会誌の内容刷新、フルカラー化、論文誌のオープンアクセス化、研究会のステップアップキャンプ、シンポジウムではトップカンファレンスのメンタリングセッションなどを進めてきた。新会長の下、さらに新しい取り組みを進めてほしい。」 とのご挨拶があった。
  2. 2019年度事業報告
    2019年度の会務および事業報告が各担当理事から報告され、全会一致で承認された。

    以下、各委員会、WGからの説明を報告する。
    • 総務財務委員会:狩川理事
      総務関係では、Web会議システムとして、従来使用されていたGoogle Hangoutに変えてzoomを導入し、理事会への参加方法によらず充実した議論を行って頂けるように遠隔参加環境の改善を図った。また今年度より、情報保障予算の管理が総務担当に移管され、「ヒューマンインタフェース学会情報保障実施方法」に基づいて対応した。財務関係では、財務検討ワーキングを実施し、財務の現状把握と財務シミュレーションを行った。その結果を踏まえて、引き続き、財務状況改善のための方策案に関する検討を進める。
    • シンポジウム委員会:藤田副会長
      ヒューマンインタフェースシンポジウム2019は、大久保雅史大会長のもと、「さぁ、ワクワクしよう!」をテーマに2019年9月2日(月)~5日(木)に同志社大学今出川校地で開催された。参加者数は524名で、一般発表102件、対話発表71件に対して活発な討論が展開された。20周年特別企画および妙心寺退蔵院の松山大耕副住職による特別講演は、いずれも参加者に好評であった。なお、2020年度は竹内勇剛大会長のもと、静岡市グランシップで2020年9月2日(水)~4日(金)に「実践を通して考えるHI ~事上磨錬~」をテーマに開催される。2021年度は高橋信大会長のもと、東北大学で開催される予定である。
    • 会誌委員会:雨宮理事
      会誌委員会では、通常業務として年4回学会誌を発行した。各号の特集は「マイノリティ支援と余白」「科学技術と社会」「論文賞研究はこうして生まれた2019」「スポーツのインタフェース」であった。8月号は昨年に引き続きフルカラー版とし、ハイクオリティな写真や図を著者に用意してもらうトライアルを終了。11月号からフルカラー版での学会誌が正式に始動した。来年度に向けて構成などを見直していく。
    • 論文誌編集委員会:高橋理事
      論文誌編集委員会では、通常業務として投稿論文の査読、特集の企画・編集を行った。2019年は、「若手研究者」(6編)、「安全管理支援技術」(6編)、「「いい加減」なインタフェース2」(4編)、「ユーザーインタフェース/ユーザーエクスペリエンスのデザイン」(9編)の特集号を発行し、一般投稿論文15編を掲載した。次期に向けては、「組織を支援するインタフェース」「視線インタフェース」などの新たな特集号の原案を作成した。また、学会設立20周年企画と連動してVol.10、No.1(2008年2月)からVol.18、No.4(2016年11月)までに論文誌に掲載された論文393本をJ-Stage上で公開した。新しい論文査読システムの導入に向けても取り組みを継続している。
    • 研究会運営委員会:伊藤(京)理事
      研究会運営委員会の事業活動として、6つの常設専門研究委員会がそれぞれ主催となり、計10回の研究会が開催され、61件の発表が行われた。また、今年度は新たに2つの時限専門研究員会が設立された。そして、2018年度に引き続き2回目となる、「ヒューマンインタフェース・ステップアップ2019」という研究会を、研究会運営委員会の主催で開催した。若手が気軽に参加・発表でき、研究のおもしろさを知るきっかけを提供する研究会として、開催方法を工夫している。「参加してよかった」という声も複数届いており、これらのよい流れをどのようにつなげていくかが、今後の課題である。
    • 電子広報委員会:竹内理事
      4月から新学会Webサイトを運用予定で準備を進めつつ、現行のWebサイトを併用する予定であり、その保守もしながら学会からの情報発信を行った。また現在、毎月末に発行しているNews Letterを、HTMLを使用してより構造化・視覚的効果の強化を施した形での発行の準備を整えた。こちらに関しては次年度より刷新予定である。加えて即時性が要求される臨時News Letterの発行も適宜行うと共に、学会運営のために運用されているメーリングリストの管理も行った。当面の間は、移行期間中の管理・運用のためのスキームを確立していく予定である。
    • 国際リエゾン委員会:谷川理事
      学会員が研究成果を積極的に世界に発表する気運を醸成することを目指して、2018年度にトライアル実施した「トップカンファレンスメンタリングセッション」「トップカンファレンス講演」を、シンポジウム実行委員会と協力して、2019年度もヒューマンインタフェースシンポジウム2019において開催した。2018年、2019年と2回の開催を通じて課題が明らかになったため、それらを踏まえて両者を統合&リニューアルする新たな企画を検討中である。
    • Webリニューアルワーキンググループ:下田会長
      学会の魅力を広く伝えるために学会活動の可視化、特に「活発な活動」を広報するためのWebサイトにするため、学会設立20周年を節目にWebサイトのリニューアルを進めてきた。現在までに、新Webサイトのプロトタイプを作成し2019年度のシンポジウムでテスト公開した。現在は正式公開・運用を目指して移行作業を進めている。
    • 研究倫理ワーキンググループ:福住理事
      研究倫理ワーキンググループでは、HIシンポジウムで、企業、人間工学会、研究機関、審査機関、それぞれの立場での状況と課題を紹介するワークショップを開催し、議論を行った。また、6月に行われた人間工学会の全国大会での研究倫理セッションにおいてHI学会の活動を紹介した。さらに、学会員に対して、研究倫理に関する意識調査も行った。
    • 20周年記念ワーキンググループ:代理・狩川理事
      20周年記念事業は、今後も継続的に実施可能な企画、20周年を機に開始または改革を始める企画を選定して実施したいとの判断から、20周年記念講演「弱いロボット×不便益×仕掛学」(シンポジウム委員会)、会誌のフルカラー化(会誌委員会)などが実施された。

    また会務報告として、狩川総務担当理事から以下の通り報告があった。

    会員は現状として正会員927名、学生会員108名、購読A会員28名、購読B会員19名、賛助会員34名、会員総数1,116名である。また会員の入退会状況として入会数90、退会数117で漸減しており、会員数維持のための施策が必要である。

    事務局については従来通りセクレタリアットへ委託し、本会の独自性を保ちつつ雇用と業務継続の安定化を図る。

    役員選挙については、インターネットを用いた電子投票のみで実施された。

  3. 2019年度収支決算報告
    伊藤理事より収支決算として資料をもとに報告された。
  4. 2019年度監査報告
    福住監事より、以下の通り2019年度の監査報告があり、2019年度収支決算報告とあわせ全会一致で承認された。
    • 渋谷監事とともに、会計士立会いの下、1月29日に監査を実施。2019年度の会計ならびに理事の業務執行の適正を確認。
    • 理事の業務執行状況についても、適正に執行されていることを確認した。
    • 学会の財務状況を鑑み,事務局経費について運用との整合を含めて精査するよう意見があった。
  5. 定款変更の審議
    本年度該当案件なし。
  6. 規定類の新設および変更の報告
    狩川総務担当理事より、常設委員会規程の変更(事業企画委員会の廃止および将来構想委員会の新設)について報告があった。
  7. 2020年度役員選任の審議
    大久保選挙管理委員長より、2020年度役員選挙過程および結果について報告があった。2020年度の学会役員の改選会長1名、副会長1名、理事8名、監事1名の改選を行った。5~6月に推薦を経て立候補頂いた計11名に関して10月に全正会員に対して投票を依頼。電子投票にて投票を実施。投票総数186票、投票率 22.1%。11名が新役員候補者として選出され、2020年度役員が報告された。

    以上、全会一致で新役員が承認された。
  8. 2020年度評議員選任の報告
    下田会長より、2020年度評議員選任の報告があり、賛成多数で承認された。
    ・正会員および賛助会員から評議員を選出し、依頼中の方を含めて88名の予定。
  9. 新会長挨拶
    藤田新会長からご挨拶があった。
    11代目の会長で、設立から22年目を迎える。遠隔で総会を開催していることに隔世の感がある。AI、IoTが日常的に業務レベルで扱われ、学会としても使われる技術の多様化に合わせて対応していく必要がある。学会とは何か。アカデミズムのコアとして議論する場であり、アーカイブする場である。シンポジウムを中心として、議論する場として今後も検討していきたい。論文誌に関しては投稿数の減少の問題点は日本語としての投稿が少なくなっていることも要因の一つとして考えられ、理事会だけでなく全体で考えていきたい。研究会は当初からHI学会の魅力であり、ステップアップキャンプを含めて新しい試みを進めていきたい。会誌については魅力的なリニューアルが行われ、継続した運用を進めたい。理事会だけでなく、会員皆さん含めて学会を盛り上げていきたい。
  10. 2020年度事業計画の提案と審議
    小林総務担当理事より2020年度の事業計画について説明があり、賛成多数で承認された。
  11. 2020年度収支予算の提案と審議
    伊藤(雄)財務担当理事より、2020年度の予算案について以下のとおり説明があり、一部資料修正の上、賛成多数で承認された。

以上、通常総会の全議事の審議が行われ、すべて提案通りに議決された。

また、総会終了後に予定されていた学会賞授賞式もオンラインで執り行われた。現地参加者により、急遽カメラ映像越しに下田会長からの授与が行われているように工夫されるなど、遠隔での寂しさを感じさせない、ヒューマンインタフェース学会らしい授賞式であった。写真はその様子である。

遠隔授賞式の様子。会長を撮影するカメラの手前に葛岡理事が手タレとして出演している
遠隔授賞式の様子。葛岡理事が表彰状をカメラに写すようにしている。遠隔側では受賞者の田辺氏が写っているのが分かる
zoomの画面の一部