特定非営利活動法人 ヒューマンインタフェース学会

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論文誌編集委員会だより


論文誌編集委員会委員長(担当理事) 渋谷 雄

ヒューマンインタフェース学会(以下、HI学会と記す)論文誌は、毎年4回 (2月、5月、8月、11月)、学会誌と合冊で発行している。HI学会の論文には、原著論文、総説論文、技術報告、そしてショートノートの4種類がある。 HI学会論文誌編集委員会は、特集号の企画・募集、一般論文および特集号論文の査読、そしてHI学会論文賞の選考を主な業務としている。

HI学会論文誌は1999年の学会発足当初より継続的に発行されており、今年度(2008年度)で第10巻 (Volume 10)となっている。近年は、掲載される論文数も増加し、このことは、最近の論文誌の厚みによって実感されている会員も多いことと思われる。実際に、一般 論文と特集号論文とを合わせた論文誌掲載論文数の推移を見ると、学会発足当初の数年は年間30件程度であったが、ここ数年はほぼ倍増し、年間60件程度の 論文が掲載されるようになってきた。1号あたりにしてみると約15件の論文が掲載されていることになる。

また、投稿論文数に対する採録論文数の比、すなわち論文採録率の推移を見てみると、一般論文については、ここ数年の平均 採録率は5割を若干超える程度である。また、特集号論文については、最初の特集号「福祉工学(Vol. 1, No. 3, 1999)」から前号「生体計測とその応用(Vol. 10, No. 2, 2008)までの36回特集号が企画されたが、平均すると特集1回あたりの掲載論文数は約8件であり、平均採録率については、一般論文と同様に5割を若干 超える程度である。

採録率については、一般論文と特集号論文の間に違いは見られないが、査読期間については、一般論文に比べて掲載号が事前 に決まっている特集号論文の方が短い傾向にある。昨年度までに掲載された論文について、投稿から採録決定までに要した平均期間を調べてみると、特集号論文 の場合には5ヶ月を切っているのに対して、一般論文の場合には6ヶ月を若干超えてしまっている。一般論文の場合には、査読期間が非常に長くなってしまった 論文があるために、単純に平均値のみで比較することはできないが、一般論文の査読期間の短縮は今後の課題の1つである。

さて、発足10年と短い期間ではあるが、当論文誌編集委員会では、これまでにも、より良い論文誌の作成および会員サービ スを目指して様々な改善を行ってきた。近年行ってきた主な改善項目を以下に示す。(1)条件付き採録およびメタレビュアー制の採用:従来の照会後判定では なく条件付き採録を採用し、採録のための条件を明確化した。また、査読者の判定が分かれた場合には、メタレビュアーが責任を持って採否を判定するようにし た。(2)論文投稿および査読プロセスの電子化:論文の投稿および査読のプロセスについて、電子メール等による一部電子化を実施している。ただし、査読プ ロセスにおいては、未だに事務局の人手に頼る部分も多く、更なる改善も必要と考えている。(3)論文の電子閲覧サービス:HI学会では、過去に出版された 論文誌および学会誌を電子ファイル(PDF形式)で閲覧する電子閲覧サービスを提供している。学会会員は「電子閲覧サービス(論文誌)」のページから、学 会ウェブサービス用のアカウントでログインすると論文のPDFファイルを閲覧することができる。また、非会員であっても各号の目次を閲覧することができ る。

なお、今後改善すべき具体的項目として、査読ガイドラインの見直しと、査読プロセスの更なる電子化および効率化が挙げら れる。現在用いている査読ガイドラインは、チェック項目が細かすぎるために査読結果の記載が困難な場合がある。そこで、ガイドラインの見直し、あるいは状 況に応じたチェック項目の適用などを検討する必要があると考えられる。また、査読プロセスを電子化あるいは透明化することによって、論文誌編集委員会によ る査読状況の把握をより容易にし、さらに迅速な査読の実施を実現したい。

今後、論文誌編集委員会としては、よりよい会員サービスを実現するためにさらなる改善を行っていく予定である。会員の皆様からも、是非積極的なご意見等をいただきたい。ご意見等は、電子メールでHI学会論文誌編集委員会(paper@his.gr.jp)宛にお願いする。