第1回学術奨励賞(2000年度) |
| 石井 裕 |
岡山県立大学大学院 |
『身体的バーチャルウェーブコミュニケーションシステム』 |
| 黒田 知宏 |
奈良先端科学技術大学院大学 |
『手の動的拡大による手話アニメーションの可読性向上手法』 |
| 佐川 浩彦 |
(株)日立製作所・
新情報処理開発機構 |
『手話認識における手動作セグメンテーション方式』 |
| 塩瀬 隆之 |
京都大学大学院 |
『習熟者の技能継承を指向したインタラクティブ・エージェントの設計』 |
| 高橋 信 |
東北大学大学院 |
『インタフェース設計におけるComplexity Reduction規範とUserRequirement Specificationの統合』 |
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第2回学術奨励賞(2001年度) |
| 高木 喜次 |
筑波大学 |
『事例知識を用いた日本語点字翻訳と誤り修正支援』 |
| 大崎 章弘 |
早稲田大学大学院 |
『視線検出機能を有する両眼分離型HMDシステムの開発と映像遅延実験』 |
| 沼田 啓 |
筑波大学 |
『机型ディスプレイのためのペン型触覚フィードバックデバイスの開発』 |
| 木谷 寿一 |
工学院大学 |
『読話アニメーションシステムの構築』 |
| 竹之内 博史 |
慶應義塾大学 |
『実操作実験をもとにした入力機器のデザインと評価』 |
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第3回学術奨励賞(2002年度) |
| 葛西 香里 |
筑波大学 |
『歩行感覚呈示装置の評価手法に関する研究』 |
| 上原 信人 |
工学院大学 |
『振動フィードバックによる打点確認』 |
| 伊藤 誠 |
電気通信大学 |
『自動化システムの原理と限界に対する情報不足による過信』 |
| 辻 隆弘 |
東京理科大学 |
『人間型顔ロボットIII(SAYA)の開発』 |
| 山田 貴志 |
岡山県立大学 |
『笑いの情動下での動的顔色と表情を伴うバーチャル顔画像合成における顔色の効果』 |
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第4回学術奨励賞(2003年度) |
| 小林 真 |
筑波技術短期大学 |
『視覚障害者のためのマルチメディア漢字学習システム』 |
| 高橋 はるか |
北海道大学 |
『「復唱」を利用した不特定話者音声認識システムの提案と評価』 |
| 中尾 恵 |
京都大学医学部附属病院 |
『マウスによる手術プラン入力手法』 |
| 成田 智也 |
京都工芸繊維大学 |
『携帯情報端末の向きと利用者の覗き込む動作を利用した情報空間ナビゲーション手法』 |
| 安田 和隆 |
東京大学 |
『透過型ビデオアバタを用いたコミュニケーション・プレゼンテーション支援システム』 |
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第5回学術奨励賞(2004年度) |
| 上田 淳 |
奈良先端科学技術大学院大学 |
『指紋変形を利用した新しいポインティングデバイスの開発』 |
| 前田 智裕 |
北海道大学 |
『骨導マイクと音声認識による福祉機器遠隔操作に関する研究』 |
| 福本 麻子 |
慶應義塾大学 |
『統計的手法を用いた絵画の色彩特徴抽出手法と応用の提案』 |
| 香村 信二郎 |
アドミラルシステム |
『メモ書きから清書までシームレスに適応するデジタルペーパーコンセプトの提案』 |
| 矢入(江口) 郁子 |
通信総合研究所 |
『歩行空間のアクセシビリティ情報を提供する歩行者支援地理情報システム』 |
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第6回学術奨励賞(2005年度) |
| 宮下 純一 |
京都工芸繊維大学 |
『日本語手話翻訳における重文、複文、埋め込み文の言語処理』 |
| 小林 哲平 |
東京工業大学 |
『運動学的解析による歩行介助ロボット“Walk-Mate”の有効性評価』 |
| 溝渕 佐知 |
ノキア・ジャパン |
『モバイル状況での文字入力におけるソフトウェアキーボードのサイズおよび歩行の効果』 |
| 青山 憲之 |
慶應義塾大学 |
『眼球運動データを用いた戸惑い状態検出手法の開発』 |
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第1回論文賞(2001年度) |
伊藤 誠(電気通信大学大学院)
稲垣 敏之(筑波大学) |
『マイクロワールドアプローチに基づく状況認識の解析』
Vol.1 No.1 pp.1-8(1999) |
受賞理由:
本論文では、大規模複雑システムにおけるオペレータの状況認識を支援できるヒューマンインタフェースの設計指針を得ることを目標として、状況認識に関わる因子を実験的に求めている。まず状況認識を阻害する要因としてメンタルワークロードと制御ループにおけるオペレータの位置を抽出し、次いで2種類のインタフェースデザインに関する実験から状況認識に影響する複数の因子を求め、多様な観点よりヒューマンインタフェースを設計、評価する必要があることを示した。大規模システムが備えるいくつかの特性を模擬可能なマイクロワールドを実験に用いているのが特徴で、実験データによりその有効性を確認している。本研究のオリジナリティは、マイクロワールドと呼ばれるシステムを用いて大規模で複雑なシステムのオペレーションインタフェースの設計や評価に役立つ分析手法の具体例を示し、オペレータの状況認識を支援するためのデザインで考慮すべき因子を明確に与えた点にあり、これには従来とは異なる視点からオペレータの認識を捉える必要性も示しており、有用性が高い論文である。 |
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小磯 貴史((株)東芝研究開発センター)
西田 正吾(大阪大学大学院) |
『緊急時のコミュニケーションモデルに基づいた組織形態評価システムの構築』
Vol.1 No.4 pp.63-72(1999) |
受賞理由:
本論文では、災害時の危機管理に必要なコミュニケーションを取り上げ、発生要因を異にする4種類の基本コミュニケーションに基づいてコミュニケーションモデルを構成する手法を述べるとともに、得られたモデルを利用してコミュニケーションの観点から組織を評価する手法を提案している。コミュニケーションのモデル化に際して、組織における権限、義務、責任などの人的ファクターが考慮され、またこのモデルをベースとして各ノードのコミュニケーション頻度、組織の人的・物的構造、組織内コミュニケーションの拡がり度などの定量的指標を与えることにより組織形態が評価される。さらにプロトタイプを作成して本手法の有効性を確認している。本論文のオリジナリティは、これまで定性的議論が中心であった組織形態に関して、人的ファクターを考慮した形で定量的に評価を行う手法を提案している点にある。また、モデル自体もコンパクトで有用性があり、人間と人工物の関わりあいのデザインを考えていく上で重要な研究成果を提供している。 |
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渡辺 富夫, 大久保 雅史(岡山県立大学)
中茂 睦裕(東京大学大学院)
檀原 龍正(岡山県立大学大学院) |
『InterActorを用いた発話音声に基づく身体的インタラクションシステム』
Vol.2 No.2 pp.127-135 (2000) |
受賞理由:
本論文は、コンピュータで生成され、ディスプレイ上に表示されるInterActorというアバターを介して、遠隔地間で身体的インタラクションを成立させる手法に関するものであり、音声入力を手がかりとして身体動作を発生するための身体反応モデルを提案するとともに、InterActorを用いた対話実験を通してシステムの有効性を検証している。特に、InterActorに聞き手の身体反応モデルと話し手の反応モデルを組み込むことにより、対話者に人間であるかのように感じられるアバターを実現している。また相手役のInterActorだけの表示に加えて、相手役と自己の双方のInterActorを表示した場合についても評価実験を行っており、後者が全般的によい評価を得られることを明らかにしている。本論文の新規性は、対面コミュニケーションにおける人間の反応をモデル化して、インタラクションを円滑にする遠隔コミュニケーション支援手法を提案し、その有効性を実証した点にあり、音声データのみに基づいて身体的インタラクションを実現する新たなコミュニケーション環境の構築に大きく寄与するものである。 |
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第2回論文賞(2002年度) |
畠山 卓朗(横浜市総合リハビリテーションセンター)
萩原 史朗, 伊藤 啓二, 大久保 紘彦(三菱プレシジョン(株))
春日 正男(宇都宮大学) |
『赤外線音声情報案内システム』
Vol.3 No.4 pp.163-170(2001) |
受賞理由:
視覚障害者や高齢者の自立歩行を支援するための音声案内システムを提案し、必要なハードウェアを開発して評価実験を行っている。本システムは音声メモリ、赤外線送受信器などを内蔵した電子ラベルを要所に取り付け、赤外線送受信器を携帯した利用者が電子ラベルに接近した際に適切な情報を音声で伝達するものである。誘導ブロックや電波を用いる既提案の方式に比較して、ラベルの設置が非常に容易で、個人の生活空間でも利用可能な点を特長とする。ネットワークによりリアルタイム情報を配信するシステムを設置して、聴覚障害者と高齢者を対象とした評価実験を行い、操作が簡単で、安心感が得られることを示した。本システムは世界標準を目標としている。本研究のオリジナリティは、赤外線を利用して自立歩行支援システムを作りあげた点にある。また広域リアルタイム情報への対応、情報管理用インタフェースなど課題は残るが、研究としての完成度は高く、敷設の容易さ、低消費電力、低価格など極めて実用性の高い点が高く評価できる。 |
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塩瀬 隆之(神戸大学大学院)
椹木 哲夫(京都大学大学院)
仲島 晶, 石原 英(オムロン(株)) |
『インタラクティブ技能継承支援エージェントの設計-レンズモデルからみた技能継承の構造分析-』
Vol.3 No.3 pp.201-213(2001) |
受賞理由:
体系化の困難な属人的、個別的の高い熟練者の技能をエージェントを媒介として未熟練者に継承する手法を提案し、実験システムによりその効果を確認している。まず技能継承をレンズモデルにより説明し、これをベースとしてエージェントが熟練者から技能を学習する技能抽出と、学習したエージェントから未熟練者が技能を得る技能継承の2フェーズより成る技能継承支援システムを開発した。エージェントは手掛かり情報からIF-THEN形式のルールに基づいて実行すべき操作を提案し、それに対する熟練者の諾否判断により妥当性の高いルールを学習する。技能継承フェーズでは操作を提案するエージェントとのインタラクションを通じて未熟練者が作業を実行しつつ技能を習得できる。ICピンの折れを対象とする画像検査システムのチューニングなどにこの手法を適用し、未熟練者の技能向上を確認した。技能継承という困難な問題を定式化するとともに、支援システムを設計し、実際の問題に適用して有効な結果と知見を得ている点で工学的貢献度が高く、また非常に示唆に富む研究である。 |
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渡辺 富夫(岡山県立大学)
荻久保 雅道, 石井 裕(岡山県立大学大学院) |
『身体的バーチャルコミュニケーションシステムにおける呼吸の視覚化と評価』
Vol.3 No.4 pp.319-326 (2001) |
受賞理由:
対面コミュニケーションでのリズム引き込み現象が知られている呼吸の明示的提示がアバタを媒介とするコミュニケーションにもたらす効果を明らかにしている。対話参加者の姿をバーチャルアクター(VA)と呼ぶ身体モデルまたはバーチャルウェーブ(VW)という36個の立方体の配列で表現して相互に提示し、それを眺めつつ対話するシステムを構築した。対話者の呼吸動作をVA胸部の膨張・収縮、肩の上下運動として、あるいはVWの立方体間の距離として視覚化したところ、呼吸運動が視覚化されている場合に臨場感、身体の共有感、存在感などで対話者の評価が高くなり、対話者相互の頭部運動の相互相関にも呼吸を視覚化しない場合との間で有意差が生じた。これらの結果より、相手の呼吸リズムの認識が対話者間の身体リズムの引き込みに有効で、対話の主観評価にもポジティブな効果を与えたとしている。呼吸動作の誇張的視覚化を着想し、それから参加者間に身体の一体感や共有感が得られることを示した点に独創性がある。またこの成果は次世代コミュニケーションシステムの構築に有用な示唆を与えるもので、その意義は大きい。 |
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第3回論文賞(2003年度) |
| 阪田 真己子、柴 眞理子、米谷 淳(神戸大学) |
『舞踊運動における身体メディア情報のモデル構築』
Vol.3 No.4 pp. 45-54(2001) |
受賞理由:
舞踊の姿勢や身振りによって表現される感性情報についての研究であり、舞踏における基本的な7動作を基に実験を行ない、被験者が実際に感じる感性の情報とよく一致することを主成分分析により見いだした点が独創的である。ロボットを用いた身体運動による感性の表現、コンピュータによる身体運動からの感性認識などヒューマンモデルの精緻化に有効であり、本学会の論文として貢献度も高い。舞踊学において舞踊で表現されるイメージを客観的・定量的に把握する研究はこれまであまり進められてこなかったが、主成分分析を用いて舞踊運動の印象に影響を及ぼす運動成分を特定し、それらと感性的なイメージとの間で重回帰モデルを構築することにより、舞踊における身体メディア情報の認知構造を明らかにした意義は大きい。 |
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藤田 光伸、鎌田 実(東京大学)
宮田 圭介(小松製作所) |
『機械操作における認知能力の熟練技能解明とその応用に関する研究』
Vol.4 No.1 pp.67-78(2002) |
受賞理由:
油圧ショベルを例に機械操作時における熟練操作者と非熟練操作者の認知能力の差を意識調査から明らかにし、またシミュレータ装置を介した仮説検証、それらの知見に基づいた操作支援のガイドラインを示している。研究手法は手堅く、この分野における独創性も高い。熟練技能者と非熟練技能者との基本的な認知能力の差異や個性を明らかにした点、それらの知見に基づいて操作支援のためのガイドラインを明らかにした点は高く評価できる。現段階はシミュレータ装置を使用して得られた知見であり、今後は、現実作業での実証などを踏まえて,より高い研究の成果が得られることを期待したい。また、熟練者と非熟練者の認知特性の違いが明らかになったことで、技能教育のみならず、ユーザインタフェースの設計においても様々な知見が得られており、有用な情報を提供しているといえる。全体として、内容が充実しており、得られた結論も充分納得できる。建設重機の操作という比較的特殊なタスクを対象としていることから直接的な貢献は少ないとも考えられることに対しても、熟練者は非熟練者より広い範囲の認知チャンネルを有効利用しているという、より普遍的な結論を得ている点が貴重である。 |
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| 矢野 博明、葛西 香里、斉藤 秀之、岩田 洋夫(筑波大学) |
『ロコモーションインタフェースによる歩行感覚の共有』
Vol.4 No.2 pp.27-34 (2002) |
受賞理由:
バーチャル空間の歩行感覚を提示して歩行移動のリアリティを提供する装置をコミュニケーションに応用しようとする研究であり、歩行感覚の共有というコンセプトは独創的で、特にインタクションにより歩行の同調の可能性も示唆されており、今後の展開が非常に楽しみである。単に実装したというだけではなく、評価がしっかり成されている。評価指標もその分野の現状を踏まえきちんとしたものが使われている。また、技術的な考察は深く有用な情報が多い。「歩行感覚を他人と共有する」という研究目的の応用範囲は今現在は必ずしも多くないかも知れないが、今後の発展が期待できる。安全性や運用、コストの面で、リハビリテーション機器への応用、実用化には課題が少なからずあるが、研究としては完成度が極めて高い。何よりも、遠隔地の他人の歩行感覚を体験するという点では、独創性の高い研究であり、内容も充実しており技術的にも興味深い。今後、本研究成果の応用に関しても期待したい。 |
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第4回論文賞(2004年度) |
| 上杉 繁, 三輪 敬之 (早稲田大学) |
『行為的コミュニケーションを目指した積み木インタフェース』
Vol.5 No.1 pp.143-152(2003) |
受賞理由:
身体的なコミュニケーションによって“文脈の共有化”や“信頼性の創出”を醸成する「共創」という観点から、多くの実験装置を試作し、原理的な段階から論理的に検討した著者らの独自性は、きわめて高い。積み木という限定的な問題設定ではあるものの、著者らが言うように遠隔作業に対するインタフェースとして独自の要素を包含しており、今後情報技術をベースとしたリモート共同作業などに対する重要な技術的視座になる可能性がある。また、実験装置や実験表示に施された多くの工夫や手順などは、実験結果に高い信頼性を与えている。さらに技術的な側面から見ても、ブロックの接触情報を利用して仮想空間を共有するという考え方の下に提案された「把持キャリブレーション」と呼ばれる手法も、独創性・有用性ともに高い。 |
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宮島 麻美, 伊藤 良浩 (NTT)
伊東 昌子 (NTT アドバンステクノロジ)
渡邊 琢美(NTT) |
『つながり感通信:人間関係の維持・構築を目的としたコミュニケーション環
境の設計と家族成員間における検証』
Vol.5 No.2 pp.19-28(2003) |
受賞理由:
遠隔コミュニケーションにおける心理面の効果を「つながり感」という独自の視点で論じ、これを実現するための仮説をプロトタイプとして提案しており、人間からの視点での研究としてオリジナリティが高い。また、長期にわたる評価検証を緻密に実施して心理的側面での効果を考察しており、今後の通信メディア開発に対する多くの示唆を提供している。“つながり感”を伝え合うファミリプランタの提案は、普段の生活に馴染む形で遍在的な情報を伝えるメディアとして興味深い。また、ファミリプランタによるつながり感の醸成が、短期的つながり、長期的つながり、幸福感の形成へと展開される検証モデルを導入し、衡平理論などを導入して実データをとって分析している。以上、人のコミュニケーションの多面的な機能に着目した研究内容であり、新たな視点を提案した説得性ある論文となっているだけではなく、高齢化社会の急速な進展を考慮に入れた社会的ニードに合致する興味深い提案にもなっている。 |
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| 石井 裕, 渡辺 富夫 (岡山県立大学) |
『VirtualActorを対面合成した身体的ビデオコミュニケーションシステム』
Vol.5 No.2 pp.73-82 (2003) |
受賞理由:
本論文では、自己の身体動作を忠実に再現するアバタと対話相手のビデオ映像を同一画面上に表示することによって、非言語情報の伝達を実現したビデオ対話システムを提案している。「ユーザの非言語情報を計測してCG 等で表現して伝える」という点だけに注目すれば多くの先行研究があるが、ここで独創的なのは自分のCG と相手の実画像を合成する点であり、相手の非言語情報を極力忠実に伝達する手段としての有効性も示されている。さらに本研究で採用された評価方法は同様の研究を行っている研究者に参考になると思われる。また、対話コミュニケーションを分析し、一般的に予測される正面正対構図よりも客観構図の方が、空間共有感・自然性が優れていたという官能評価結果は、シンプルな着想であるが驚くべき結果である。さらに、この結果を援用した遠隔コミュニケーション環境を実装し、実対話のみならず試作環境においても、円滑な身体的インタラクションをもたらす引き込みが誘起されることを示したことは価値が高い。 |
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第5回論文賞(2005年度) |
| 山崎 忍、仲谷 美江、西田 正吾(大阪大学) |
『意図と状況の乖離を表象するインタフェースに基づいた階層型組織のコミュニケーション支援』
Vol.5 No.1 pp.65-74(2004) |
受賞理由:
大規模広域災害では現場の状況が刻一刻と変化したり、同時多発的に複数の問題が発生することから、その災害に対処するオペレータは適切なタイミングで適切な処置を取ることが困難になる。また、広域災害では階層型の組織で対応する場合が多く、各層におけるオペレータ間でのコミュニケーション支援が重要な役割を担っている。本論文は、階層型組織におけるコミュニケーション支援に「意図と状況の乖離を表象するインタフェース」を適用する基本的な枠組みを提案し、その有効性およびコミュニケーションの質について検証したものである。丁寧な検証と考察がなされており、提案したインタフェースによって、階層型組織における問題解決時間を短縮できるなど、その有効性は極めて高い。また応用範囲も広く、今後のインタフェース研究に対して多くの示唆を与える論文である。 |
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平井 重行(京都産業大学)
藤井 元(大阪ガス(株))
佐近田 展康(名古屋学芸大学)
井口 征士(広島国際大学) |
『新たなアメニティ空間を目指した浴室:入浴状態を音で表現する風呂システム』
Vol.6 No.3 pp.31-38(2004) |
受賞理由:
人々がコンピュータの操作を意識せず、家庭内のアプライアンスに日常生活のパートナーとしてアクセスするためのコンセプト、技術が求められている。本論文は、そうした背景にあって、浴室をユビキタスコンピューティング環境の対象と捉え、入浴中の動作や生体情報によってインタラクティブにサウンドを鳴らすシステムを提案したものである。誰もが少なくとも数日に一度は使用する浴室という空間を、健康モニタリングという実用性を備えながら「それとなく」「楽しませながら」伝達するというアイディアは極めて独創的である。また、特別なセンサ類を身に付けず湯船につかるだけで生体情報が無意識・自動的に計測できるという点で実用性の高いシステムの提案であり、これらの設計と実装手法はインタフェース研究として評価に値し、広く関連研究者に対して示唆に富む論文である。 |
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山本 倫也(岡山県立大学)
渡辺 富夫(岡山県立大学/科学技術振興機構) |
『ロボットとのあいさつインタラクションにおける動作に対する発声遅延の効果』
Vol.6 No.3 pp.87-94 (2004) |
受賞理由:
対面的なコミュニケーションでは、言葉によるバーバルな情報だけではなく、音声に対するうなずきや身振り・手振りなどのノンバーバルな情報が相互に同調しあう形でコミュニケーションを成立させている。本論文では、人とロボットとのインタラクションにおける動作・発声のタイミングを検討し、その基本特性を明らかにしている。また、ロボットを用いた挨拶合成システムを開発し、コミュニケーション動作と発声の生成タイミングを合成的に解析するとともに、発声遅延のコミュニケーション効果を明らかにしている。対話ロボットの研究が盛んな中にあって、人間同士の対話の分析に基づいて、自然性と丁寧さをロボットに持たせる手法を編み出されたことは独創的であり高く評価できる。また、他の多くの対話ロボットの研究開発に影響を与える研究である。 |
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